合同会社・外国人役員の健康保険・厚生年金保険の資格取得手続き方法
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おおまかな手順
- e-Gov電子申請で「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」を提出する
- ミドルネームのある外国人なので添付書類にフルネームのわかる本人確認書類を添付する
- 上記と同じ理由でミドルネームを含むカタカナのフルネームを記載したPDFを添付する
経緯
前提条件
過去の記事で触れたように年収が高かった外国人の友人の社会保険料を圧縮するために、マイクロ法人の役員に加入させることにしました。登記も無事完了したので、すぐに社会保険の資格取得するための手続きを始めました。
しかしこちらも外国人(ミドルネームがあり長い名前)のため、日本人の時とは勝手が違ったのでメモを残しておこうと思います。
個別ケースで疑問に思った点
名前はアルファベットで記載するべきなのか
e-Gov電子申請の入力画面を見てみると、社会保険資格取得者の名前を入力する欄のヒントとして「氏名(漢字)を全角で入力し、姓と名の間に全角スペースを1文字分入れてください。」と表示されます。
そもそも外国人(フィリピン人)なので氏名に漢字は含まれておらず、すべてアルファベットです。
結論からいうと、ここには全角のアルファベットを入力します。
ミドルネームも含めると全て入力できない
上記の資格取得者の名前を入力する欄は、全角でスペースを含めて12文字までしか入力できません。今回社会保険に加入させたい友人の名前はミドルネームを含めたフルネームが、スペースを合わせて14文字でした。当然最後の2文字は入力できません。
こちらは最終的にミドルネームを含めたフルネームを記載したPDFファイルを添付することで対応します。
e-Gov電子申請
e-Gov電子申請はオンラインでの社会保険の手続きなどに必須のソフトウェアです。こちらは申請用総合ソフトと違い、WindowsもmacOSでも使えるので安心です。ちなみにGビズIDでe-Govを利用していれば、電子署名が省略できるのでGビズIDを使うのがおすすめです。
ソフトウェアを起動しログインができたら「手続き検索→被保険者の資格取得・転勤→健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届(単記用)(2019年5月以降手続き)→申請書入力」の順番に選択します。
入力画面では「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」の上のチェックボックスにチェックを入れます。
提出年月日には入力している申請データを送信する日付を入力。
事業所整理番号の1番目のテキストボックスには都道府県コードを入力します。(都道府県コードはこちらの86ページを参照)2番目と3番目のテキストボックスには数字2桁とカタカナ3文字を入力します。(数字は半角、カタカナは全角なので注意)
事業所番号も半角で入力します。
事業所所在地・事業所名称・事業主氏名・電話番号を入力。
今回は自分ですべて手続きを進めているので、社会保険労務士の〜という部分は空欄にしておきます。
いよいよ問題の「被保険者の氏名」の部分を入力します。ここの氏名の部分には全角のアルファベットで、途切れないで入力できる範囲の名前を入力します。今回のケースでは在留カードに記載されている2つ目のスペースまでの名前を全角アルファベット入力しました。そしてカナの部分には先程アルファベットで入力した名前のカナ読みを入力します。
生年月日・種別・取得区分・個人番号(マイナンバー)・取得年月日・被扶養者・報酬月額を入力します。
そして⑯の添付書類のところで「電子」を選択し、「その他の添付書類(具体的な名称を記入してください)」の部分には「被保険者の氏名フルネーム、在留カード」を入力しました。ここで改行を入力してしまうとエラーになるのでご注意ください。
そして下の方にある「書類を添付」を選択すると、どのファイルを添付するかを選択する画面がポップアップします。今回在留カードはJPGの表裏をつなげた1ファイルを、被保険者の氏名フルネームは下記の内容を記載したPDFファイルを添付しました。
被保険者の氏名フルネーム
被保険者の氏名(フルネーム)
○○○○ ○○○○○○○○ ○○○○(←全角アルファベットフルネーム) ○○○○ ○○○○○○○○ ○○○○(←全角カタカナフルネーム)
※上記の○○○○ ○○○○○○○○ ○○○○(←全角カタカナフルネーム)が令和○年○月○日に業務執行社員として合同会社○○○○に加入
そして申請データを送信します。
手続終了
手続き | 日付 |
---|---|
申請データの送信 | 7月11日(木)6:20頃 |
確認の電話 | 7月12日(金)10:00頃 |
審査終了 | 7月16日(火)8:40頃 |
保険証の到着 | 7月19日(金) |
申請した翌日に年金事務所から電話があり、「資格取得される方は役員の方ですか?」と質問されました。「被保険者の氏名フルネーム」には「〜が業務執行社員として〜に加入」と記載していましたが、年金事務所の方は「業務執行社員」という言葉を知らないようでした。
もしかしたら「業務執行社員(役員)」と記載しておけば、この確認電話は避けられたのかもしれません。
感想
今回の社会保険の資格取得の手続きは1度の確認電話がありましたが、比較的スムーズに終えられたと思います。添付書類に何の本人確認書類を添付しようか悩みましたが、在留資格が載っている在留カードを選びました。もしかしたらマイナンバーや運転免許証などもフルネームさえ記載されていれば問題ないのかもしれません。
日本の人口が減っていくなかで、外国人労働者の人数も目に見えて増えてきています。お役所のオンライン申請にしてはスムーズな方ですが、氏名(漢字)と表記しておきながらアルファベットを受け入れたり、スペース込みの12文字しか入力できないのはどうにかならないものですかね?もう少し柔軟に対応してくれれば、こうやってメモ(備忘録)を残すこともなく、もっと簡単にオンライン申請できたかもしれないですね。
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